脱毛の知識

レーザー脱毛機について徹底的に調べてみた。レーザー脱毛機のしくみと種類

レーザー脱毛機について徹底的に調べてみた。レーザー脱毛機のしくみと種類

医療レーザー脱毛と光脱毛との違いについては、医療レーザー脱毛の記事でも説明しましたが、レーザー脱毛機ってそもそもどんなしくみのものなのでしょうか?

また、レーザー脱毛機には色々な種類があって、大手クリニックでも使っている脱毛機はそれぞれ違います。

ここでは、レーザー脱毛機のしくみと、それぞれどんな種類があるのかを徹底的に調べてみました!

レーザーのしくみ

まず、レーザーそのものについて、そもそもレーザーとは何なのかから整理していきます。(かなり小難しい内容なので興味のある方以外読み飛ばしてもらって大丈夫です汗)

レーザーとは?

レーザー(laser)とは、光を増幅して放射することでつくられる人工的な光・その発振器のことで、波長※が単一(単色性)、直進する(指向性)、波が一定(コヒーレント)といった特徴があります。

レーザーと光

Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(輻射の誘導放出による光増幅)の頭文字をとって名付けられました。→wiki

(※波長・・・光は電磁波の一種で、粒子と波動という2つの性質を合わせもちますが、波動の波と波のあいだの距離が波長です。)

レーザー機の仕組み

反射鏡が両側(片方が全反射鏡、もう一方が半反射鏡)についた共振器の中で、レーザー媒質に光や電気を加えて、レーザー媒質の電子を励起状態(高いエネルギーを持って運動する状態)にします。

励起して放出(誘導放出)された電子が反射鏡の中で共振して、増幅します。増幅してエネルギーが一定以上になると、レーザー光線として発振されます。

レーザーの種類(媒質・パルス幅)

次に、レーザーにはどんな種類があるのか整理!レーザーは、媒質に何を使っているかと、パルス幅の長さで分類することができます。

レーザーの分類① 媒質で分類

レーザーを発振させる増幅器に使われる物質(レーザー媒質)にはさまざまなものがあり、物質によって発振されるレーザー光の波長が異なります。

  • 気体・・・炭酸ガスレーザーなど
  • 固体・・・ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、YAGレーザーなど
  • 半導体・・・ダイオードレーザー
  • 液体・・・ダイレーザー(色素レーザー)など

レーザーの分類② パルス幅で分類

もう1つ、「パルス幅」による分類があります。レーザーのパルス幅とは、レーザーが発振される時間のこと。短いほど瞬間的パワーは大きくなります。

パルス幅が短い(短い時間でレーザー発振して瞬間パワーが大きい)Qスイッチレーザーと、パルス幅が長いロングパルスレーザーがありますが、脱毛に主に用いられるのが、ロングパルスレーザーです。

ロングパルスレーザーは、ミリ秒単位のパルス幅で、表皮の熱緩和時間※より長くて、毛髪の熱緩和時間より短いパルス幅で照射することで、肌にダメージを与えずに、毛だけに十分な熱を加えて、毛乳頭や、バルジ領域外側にある幹細胞を、毛からの伝導熱で破壊します。

毛の構造

※熱緩和時間とは?

レーザーが当たった物質ははじめ内部に熱をためますが、一定時間たつと周りに放熱しながら温度が下がります。

50%の熱がまわりに放熱されるまでの時間を熱緩和時間といって、この時間のあいだに照射をやめれば、他に放熱される前に熱をそこだけに与えられます。

肌の熱緩和時間より長いパルス幅で照射すると、熱が十分に高まる前に50%以上の熱が放出され始めるので、肌にはダメージを与えず、毛の熱緩和時間より短いパルス幅で照射することで、放熱される前に毛に十分加熱することができます。(選択的光加熱分解論)

表皮には作用しないで毛髪に作用するパルス幅は、10ミリ秒~40,50ミリ秒とされていますが、表皮を冷却保護すれば3ミリ秒くらいにパワーを上げても良いという報告もあり、実際、冷却装置つきの脱毛機が普及しています。

脱毛に使われる主なレーザー脱毛機

最後に、実際に医療レーザー脱毛機として使われている主なレーザー機をご紹介します。

ロングパルスレーザーのうち、日本人の肌色に合う波長のレーザーで、主に使われているのが、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、Nd:YAGレーザー の3つ。下の画像のように作用する部分が波長によって変わってきます。

レーザー別の波長の違い
引用:波長による医療脱毛レーザーの種類|エピスタ

1996年に、初めてレーザー脱毛がおこなわれたときに使われたのはルビーレーザーでしたが、ルビーレーザーはメラニンへの吸収が良すぎる波長で、白色人種には向いていますが、有色人種の肌では肌のメラニンに反応してしまい、炎症をおこしてしまいました。

翌1997年に有色人種に適したレーザー脱毛機としてアレキサンドライトレーザーの脱毛機、サイノシュア社LPIR(ロングパレスアレキサンドライトレーザー)が発明され、日本でも普及するようになりました。

ロングパルス・アレキサンドライトレーザー

アレキサンドライトという鉱物を使ったレーザー。波長は755nmです。

代表的なものが、ジェントルレーズで、湘南美容クリニック、渋谷美容外科などで使われています。

LPIR

LPIR

米国サイノシュア社製で、日本に初めて導入されたレーザー脱毛機ですが、冷却装置がなく、アイスパックなどで冷やしながら照射するものでした。

5、10、20ミリ秒にパルス幅が変更できますが、20ミリ秒・出力は14〜16Jで照射を基本にしていました。

ジェントルレーズ(GentleLASE)

GentleLASE

キャンデラ(candela)社のアレキサンドライトレーザー。

最初のロングパルスアレキサンドライトレーザーLPIRに次いで作られ、日本で一番普及してきたレーザー脱毛機です。FDAに永久脱毛ができるレーザー脱毛機として認可を受けています。

※FDAの永久脱毛の定義: レーザーを3回照射後6か月経過した時点で67%以上の毛が減っている状態

ジェントルレーズはDCD(Dynamic Cooling Device)という、照射直前に冷却窒素ガスをふきつけて表皮を冷やす装置がついていて、表皮を冷やして保護しながらレーザーを照射します。

照射口は、直径最大18mmの円形(他に直径12mm・15mm、オプションで直径8mm、3×10mmの四角形)になっています。

ジェントルレーズのパルス幅は3ミリ秒で一定で変えられないのですが、最新機種ジェントルレーズプロはパルス幅を調整できるようになりました。(公式サイト:https://candelamedical.com/products/gentle-pro-series/)

ロングパルス・ダイオードレーザー

半導体を使ったレーザー。波長は800nmです。ルミナス社のライトシェアデュエットが有名で、アリシアクリニック、リゼクリニック、クレアクリニックなどで使われています。

ダイオードレーザーは照射ヘッドに冷却装置がついていて、直接肌につけて冷却しながら照射するので、出力を高められる一方、痛みを感じにくい(ふつう20J(ジュール)以下のところ、30〜40Jにできる)メリットがあります。

パルス幅を変更できるようになっていて、長いパルス幅で出力を上げることにより、産毛や色黒の肌にも効果を出しやすいです。また、照射口が四角形で照射漏れしにくいのも特徴です。

ライトシェアデュエット

ライトシェアデュエット

米国Lumenis社のライトシェアデュエット(LightSheer Duet)は、広い部位用の照射ヘッドが肌を吸引しながら照射するのが特徴です。旧機種ライトシェアよりも照射口が広くなり、3分の1の時間で照射できるようになりました。

ラージサイズの照射ヘッドHSは照射口2.2cm×3.5cmと広くて、吸引しながら照射することで照射範囲が広くなり、また、痛みも軽減されます。

狭い部位用の照射ヘッドET9mm×9mmもあり、こちらは冷却装置のサファイアチップ(ChillTip)がついていて、ジェルを併用しながら肌に押し当てて照射します。

ライトシェアシリーズは初めてFDAの認可を受けたレーザー脱毛機でもあります。波長は800nm。パルス幅は5〜400m秒で、毛の太さ等により調整できます。なお、12x12mmのXCというハンドピースが加わった最新機種ライトシェアデザイアも出ています。(公式サイト:https://lumenis.com/aesthetics/products/lightsheer-duet/)

ソプラノ

Soprano ice

イスラエルAlma社製のダイオードレーザー機で、通常の照射のほか、SHRという連射方式があります。

これは肌の上で照射ヘッドを5cm/秒の速さで往復させるように動かしながら弱いレーザーを連射するもので、毛包に蓄熱して、毛包のまわりにあるバルジ領域の幹細胞にダメージを与えて、発毛を誘発する発毛因子を生じさせなくするというもの。

毛根のメラニンに反応させ、毛乳頭を熱凝固させる従来の脱毛機とは全く別の理論の脱毛機です。

ソプラノも、サファイアグラスによる接触型の冷却装置つき。照射ヘッドは1cm×1cm角、波長は810nmで、パルス幅は10〜1,350m秒まで調整できます。なお、最新機種ソプラノアイスは、照射ヘッドが大きくなり、照射面積が2倍になっています。

メディオスターNeXT

メディオスターNeXT

ドイツAsclepion(エスクレピオン)社製の最新のダイオードレーザー脱毛機、メディオスターNeXT(MeDioStar NeXT)・メディオスターNeXT PROも、毛乳頭ではなく、バルジに作用して幹細胞(発毛因子)を放出できなくするタイプ。

永久脱毛ができるレーザー脱毛機として、FDAの認可を受けています。

810nmと940nmの2つの波長のレーザーを同時に照射し、従来の810nmに加えて、メラニンの影響を受けにくく深部に届きやすい940nmのレーザーの効果もあるのが特徴です。

パルス幅も最大400ミリ秒まで調整可能です。KM新宿クリニックやレヴィーガクリニックで使われており、アリシアクリニックやリゼクリニックでも導入されてきています。

スムースパルスという連射式の照射ができて、低い熱を連続して加えて毛包に熱をためこんで(蓄熱式)、バルジにダメージを与えるもので、メラニン色素に反応させるものではないため、産毛にも効果が出やすいと言われています。

毛根ではなくバルジに作用するものなので、毛周期と関係なく照射できるとされていますが、きちんと期間をあけて毛が生え揃ってから照射したほうがいいという考えのクリニックもあります。

メディオスターNeXTのハンドピース(照射ヘッド)は、14mm×10mmのもの(最大47J/㎠)が標準で、オプションで8mm×6mmのハイパワーハンドピース(最大90J/㎠)もあり、ハイパワーのものは、黒い肌や細い毛に用います。

最新型のメディオスターNeXT PROも基本スペックはメディオスターNeXTと同じですが、下記の別タイプの照射ヘッドに交換もできるようになっています。

  • メディオスターNeXT PRO ALeX: 波長755nmのアレキサンドライトレーザーをダイオードレーザーの技術で作ったもの。1.4㎟・最大37J/㎠。より細く色が薄い毛に効果的。
  • メディオスターNeXT PRO XL: 9.1㎟のXL-Lハンドピース(最大20J/㎠)と3.0㎟のXL-Sハンドピース(最大60J/㎠)を搭載。

ロングパルス・Nd:YAGレーザー

イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Y・A・G)が発振媒体で、動作原子Nd3+をふくむレーザーです(Nd3+が母材の中で反転分布する)。波長1064nm。

他より波長が長く、メラニンや水分の吸収率が低いので、メラニンの濃い肌にも使えて肌のより深くまで届くのですが、吸収率が低いぶん、エネルギーが高くないと十分な脱毛効果を与えられないので、他より効果を出すのが難しいです。毛根が深い男性のヒゲ脱毛には、YAGレーザーが向いています。

複合機

複数種類のレーザーを同時搭載した脱毛機で、肌や毛質によって使い分けできます。

エリートプラス、エリートMPX

エリートMPX

米国サイノシュア社製の脱毛機。アレキサンドライトレーザー(波長755nm)とYAGレーザー(波長1064nm)の複合機です。

最新機種エリートMPXは、二種類のレーザーを連続して照射できるようになっています。二種類のレーザーのパルス幅は0.5〜300m秒。NPXの連続照射のときは10〜40m秒です。(公式サイト:https://www.cynosure.com/product/elite-plus/)

ジェントルマックス(Gentle-MAX、G-MAX)

Gentlemax PRO

米国キャンデラ社製の、アレキサンドライトレーザー(波長755nm)とYAGレーザー(波長1064nm)を搭載した複合機。

ジェントルマックス PROが最新機種です。照射口は最大18mm(他6、8、10、12、15mm)ですが、オプションで20、22、24mmのもの、小さいものも1.5、3、5、3×10mmのものがあります。パルス幅は0.25〜100m秒です。(公式サイト: https://candelamedical.com/products/gentle-pro-series/)

コメット

イスラエルシネロン社製。ダイオードレーザーと高周波(RF)の複合機です。高周波はメラニン量に影響されずに3~4mmの深さまで到達するので、色の黒い肌や産毛にも効果を発揮します。

レーザーの波長は810nm、パルス幅は100ミリ秒。RFの出力は50Jです。

まとめ: どのレーザー脱毛機が良いの?

はじめに日本で普及したのはアレキサンドライトレーザーでしたが、最近は、① 肌に直接当てて冷却しながら照射して、従来より出力を上げられる ② 照射口が四角くて広く、早く照射できて照射漏れしにくい ③ パルス幅が変更できる、といった特徴を備えているダイオードレーザーが主流となっています

従来よりも痛みを感じにくい一方で、パルス幅を長くしつつ出力を上げられて、色黒の肌や産毛にも効果を出しやすいのがメリットです。

とくに最近では、毛包に蓄熱してバルジにダメージを与えるタイプのメディオスターNeXTが、毛周期に関係なく産毛にも効果があるとのことで注目を集めていますが、メディオスターNeXTとライトシェアデュエット両方を導入しているアリシアクリニックでは、どちらも脱毛の効果や完了までにかかる期間は変わりないとのことでした。(※詳しくはアリシアクリニックの口コミの記事に書いています。)

なので、絶対にメディオスターがいいとは言い切れないのですが、今はメディオスターNeXTの方が主流になりつつありますし、今後注目の脱毛機だと思います…!

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